盛貴さん

訪問診療科のリーダーとして、患者さんの自宅を訪ねる日々
特定看護師の資格も取得し、在宅医療の充実に励む

PROFILE

盛貴さん

盛貴 義幸

2005年4月入職

看護専門学校を卒業後、新卒で2005年4月に医療法人浩然会病院に入職。15年間病棟の看護師を経験した後、訪問診療科に配属される。特定看護師の資格も取得し、在宅の患者さんがより充実した医療を受けられるよう、日々努力を重ねている。

15年間病棟勤務を経験した後、訪問診療科に配属

私は新卒で浩然会に入職し、15年間ずっと病棟勤務だったのですが、3年前に訪問診療科に配属になりました。訪問診療科では、朝出勤したらまず訪問先のスケジュールを確認し、診療に必要なものを準備します。9時ぐらいに病院を出て、医師と2名で車に乗って訪問診療に向かいます。
その日によって仕事の流れはさまざまですが、訪問診療は午前中に終わることが多く、午後は患者さんに必要な書類の整理をしたり、患者さんと関わる職種の方々と連絡を取り合ったりしています。私は2人の医師の訪問診療を担当していて、一日の訪問数はその日によって違いますが、午前中に5件程度回ることも多いですね。スムーズにいけば、1件20分~25分程度で診療が終わりますが、何か問題があれば時間をかけて対応することもあります。また、毎週月曜日と金曜日は訪問診療を一切行わず、院内の患者さんの看護を行っています。

医師のサポートを行いつつ、患者さんの状態を詳しく観察

患者さん宅に訪問すると、まずはバイタルチェックを行って、患者さんの状態を確認します。先生の声が聞き取りにくい患者さんには、私が近くで話しかけたり、逆に患者さんの声を先生が聞き取りにくいときは私が間に入って説明をします。診察中にできるだけ患者さんのことを詳しく観察し、ベッドの硬さは大丈夫かなど、細かい点にも気を配るようにしています。
当院の訪問看護を受けられる患者さんは、入院患者さんが退院後のサポートを受けている場合もありますし、「外来診療に行くのが体力的に難しいので、訪問診療を利用したい」という患者さんもいます。寝たきりの方や、ご自分で室内を歩くことができる方など、症状もさまざまです。年齢的には80代~90代前半の方が多いですね。

患者さんが自宅で自分らしく暮らす姿を見ることがやりがい

私が訪問診療の仕事をしていて感じるのは、「自宅にいる患者さんというのは、こんなに活き活きとした表情をしているのか」ということです。この生活を患者さんがなるべく続けられるためには、どうしたらいいかを考えながら、いつも訪問診療業務を行っています。1年前に特定看護師の資格を取得したので、褥瘡の処置や気管カニューレの交換、ペグ交換なども、私の方で行っています。
当院に入院していた患者さんが退院後、訪問診療に伺うと、患者さんがどんな生活をしていたのかを知ることができます。ペットを飼っていることがわかったり、賞状が飾られているのを見て「こんなお仕事をされていたんですね」と話をすることもあり、病棟勤務のときに比べて会話の幅は広がりました。
訪問看護の仕事をしていて大変だと思うのは、やはり訪問先で患者さんが急変したときです。病院のように設備が整っているわけではないので、どういう対応を取るべきかを判断するのは大変です。でも、訪問診療の患者さんが自宅で自分らしく生活している姿を見ると、「この生活をできるだけ確保してあげたい」という気持ちになりますね。特定行為に関わる制度など、いろいろ学ばなければならないこともあるのですが、自分ののびしろを感じられることがやりがいになっています。

人間関係がいいので、辞めたいと思ったことは一度もない

私はもう20年近く浩然会に勤めていますが、人間関係がとてもいいので、これまで別の病院に転職しようと思ったことは一度もありません。訪問診療の仕事に就いてからは、ケアマネージャーさんやヘルパーさん、市役所の方々、患者さんのご家族など、院外の方々とやり取りをする機会もかなり増え、さらに世界が広がったように思います。
浩然会は、職員が「自分はこれをやりたい」という思いを持っていれば、それをサポートしてくれる職場です。温かい人間関係に包まれて、自分の可能性をのびのびと伸ばすことができるので、きっと楽しく働けると思います。